20代でニュースキン沼にハマり、230万円溶かしたアラサーOL(今は無職)です。
マルチと聞けばニュースキンやアムウェイなどのMLM(マルチレベルマーケティング)が有名ですね。連鎖取引販売方法のことを言います。私も20代の頃にハマり、代理店維持をするために毎月25万円を買い込み、それを3ヶ月続けたことでクレジットカードの返済ができなかった黒歴史があります。
何にどれだけ金がかかるの?
ビジネスメンバーとして勧誘されるときによく言われるのは
「ラーメン店を出したり、お店を構えて商売すると、何百万、何千万とかかるけど、ニュースキンビジネスは登録料の4500円だけですぐに代理店業ができる。オフィスを構える初期費用もないし、在庫を抱える必要もない。自分のお客さんに紹介して、そのお客さんがネットで購入したら、その紹介料が自分に入る。しかも、取り扱う商材はスキンケア用品、サプリメント、シャンプーなどの消耗品。これらは毎日使うものだから、すぐに無くなるのがいい。フライパンと違って、買い続けて貰えばその商品の数パーセントが自分の収入になるの」。
と言って、ビジネスメンバーを抱きこむ。
ニュースキンで稼ぐには、商品を売るだけじゃお小遣い程度にしかならず、小売利益とは別にビジネスボーナスが必要です。
そのビジネスボーナスを得るためには、ブランドパートナー(代理店)を維持し続けなければならず、ひと月約35万〜を売上ないと、組織を構築してもボーナスが入りません。
ニュースキンで稼ぐには、代理店になることが絶対条件です。
みんなそこが難しくて脱落してしまいます。
他人が買ってくれないから、自腹で買うしかない
営業がうまい人や人脈が広い人なら、ひと月35万円ぐらいなら楽に売れるかもしれません。普通の会社でも売上目標が35万なんてあり得ないですよね(笑)。
これが、会社の看板なしにどこの馬の骨かわからん企業の製品を個人に売り続けるには商才が必要です。
特に友達や家族がいない人は悲惨です。
売上達成の35万円の中には自分で購入する分も含めていいのですが、化粧水や乳液、美容液で月に5、6万とかザラに消費している女子もいますが男性だときついですよね。
なので、他人が買ってくれない場合は自分で補填しなけらばならず、クレジットカードで借金したりして首が回らないんですね。
代理店資格を落としたくないので、翌月もどんどん買い込んでしまいます。
そもそも月に35万円も売上を立てられない人は向いてないので、辞めればいいのですが、なぜか意地になってやめられません。
アップライン(上の人)からも早くLOI(代理店申請書類)を出せ、と言って急かされるし、
「いつまでディストリビューターなの?」と言われると、焦りも出てきます。MTGで盛り上がった日には
「俺は絶対に天下取ってやる!」と息巻いている手前、代理店を落としたなんてダサすぎてMTGに出られません。
金を使うことに罪悪感がない
ニュースキンをやっているときは、アップラインから
「仕事に必要な経費はケチってはいけないよ」と言われます。
- ブランド物買え
- ベンツ買え
- タワマン住め
- 製品を買って使え
- 人と会え
と言われるので、無理な支出をしてしまいます。
私もプラダやヴィトンのバッグを無理に購入して、借金が積み上がっていきました。
収入<支出 が上回ったら返済できませんね。当たり前です。それでもやめられませんでした。
ニュースキンやめた途端、金にシビアになった
ニュースキンにハマっているときは、自分をよく見せるために、ホテルのアフタヌーンティーに行ったり、寿司を食べているところをFacebookにあげたりして、とにかくキラキラしている自分を見せるのに必死でした。そんな生活を、手取り収入25万くらいの一介のOLが継続できるわけありません。
というか、急に虚しくなった
沼から抜け出せたことで、今度は月に10万円を貯金できるようになりました。6万円の賃貸に住み、ニュースキン製品を一切買わなくなったことでその分を貯金することで一年ほどで100万円の貯金ができました。
製品代や活動費を含めると300万は使ったと思います。この金全部溶けてもいいから、ビットコインや仮想通貨買って方がまだマシだったのでは……? なんてタラレバしてしまいます。
足るを知る。地道に働いて支出は少なく
貯金をするには、収入>支出 にならなければいけません。真っ当な普通の仕事でより給与を上げるようにスキルアップして、年収が上がっても支出を上げないように努力することが100万円貯金への最短距離です。
凡人には、皇族との結婚も、宝くじで一攫千金もあり得ません。ショートカットする方法なんてないのです。
できるのは、より労働単価の高い職種でより高い給与を取り、安いコストで生きることです。
収入ー支出=貯金
と言うシンプルな構図を忘れず、コツコツ生きていれば道は開けます。
と当時の私に言ってあげたいですね。