私の親は年金をもらう年齢ではないけれど、あぁ年とったなぁと思うことが増えてきた。シミだとかシワだとかの物理的にわかる見た目ではなく、物の見方や思考についてだ。
たとえば、スマホをAndroidからiPhoneに変えてウッキウキの母親。利用するスーパーやドラッグストアのアプリをインストールしてはポイントをためたり、テイクアウトサービスを利用したりと生活が便利になったのは喜ばしいこと。
先日母親がフィッシング詐欺に引っかかった。それは普段私たちがよく利用するスーパーで、お年玉キャンペーンと称して、登録すれば5000円やらポイントがもらえるよ。というもの。
さらにそれを私たち家族にチェーンメールかのごとく回す回す。
グループラインで誰からも反応がなければ、個人ラインにもしつこく来る。
私は比較的、ITに強い自負があるからこれは怪しいと思ったら、企業の公式HPなどで広告してないかとか、注意喚起のお知らせを出してないか。などで確認するようにしている。
今やネット上の詐欺は無尽に溢れている。
インスタやTwitterの広告にも出稿している外資系のアパレルECなんかでも平然と個人情報を売ったり、カード情報が漏れたりしているから、知られた企業だとしても油断はできないのだ。
母親が引っかかったフィッシング広告を見てみると実によくできている。
バナーやそれっぽい口コミも載せていて、本当によくできている。
それにまんまと母親は引っかかってしまった。
私も当たったらいいな♪ と思ってリンクを踏んでしまったのが情けない。
私達もよく利用するスーパーなので、騙されてしまった。
リンクを踏んで確認してみると、登録項目が多すぎて
おやっ? と不審に思った。
企業の公式サイトを見てみると注意喚起していた。
ITやその類の広告を作る側にいる私ですら騙されるのだから、中高年が騙されるのは無理ないよねとも思った。
家族や友達からこれらのフィッシング詐欺的なものが回ってくると、性善説で生きている人間はコロっと騙される。
カード情報や住所を登録したりすると、営業のDMもくるし、最悪カードを不正に使用される。100歩譲って家族に送るならまだしも、友達に送って信用を失ってはなんだかかわいそうな老後になる。
手を変え品を変えやってくる。老いた親への金融商品の営業
先日こんなこともあった。
母親は最近やたらと老後の心配ばかりする。一番はお金のことのよう。
私は
「まだ来ぬ心配ごとに悩まされるのは不毛」と言っているのだが、
母は
「NISAやろうかな」「60代で資産形成してもまだ間に合うって雑誌に書いてあった」
と言ってきかない。
そんな折、ちょうどいい具合に銀行から
「NISA口座の開設なら当銀行へ」
と営業をかけられてまんまと開設してしまった。
私は手数料のかかるリアル銀行ではなくて、ネットで開設できる楽天やSBIがいいと思ってるのだが、NISA口座は一度作ると他で開設できないので、めっちゃめんどくさい。
だから、手数料とか口座維持費とかを比較検討して開設しないといけない。と思っている。
なのに
「お世話になっている銀行さんだから」
という理由だけで口座を開設した。
まぁいいや。
母親のお金で私のお金ではないので、ご勝手にどうぞ。というしかない。
- ネットで開設するのがめんどくさい
- ネットは難しい
- 一人ではできない
これらの理由だと思う。資産家だったら専門家におまかせするのもアリだと思う。
でも、月々1万円とかレベルの積立金ならネットで口座を開設してほっとけばいいと思う。それを5年後とか10年後に見て、あぁちょっと増えてるなぁ(ワクワク)と喜ぶ。
そのぐらいのメリットでリアル銀行に高い手数料をとられるぐらいなら、貯金でいいと思うが。
しかし、母親はNISAの中でもどの銘柄を買えばいいのかわからないので、
「次会う時まで調べといてネ」
と、私に丸投げしてきた。
こういう人、本当に疲れる。
私は株は上がり下がりがあるので、自己責任だと思っている。だから、自分で調べようともしない人、誰かに決めてほしい人はやらない方がいいと思っている。
母親は0から1にすることから避けて生きてきたから、未だに裕福になれないんだなぁと思った。子どもに面倒ごとを押し付けて今がある。
一方で父親にも同じことが言える。
先日、父は知り合いから船とカヌー3台を格安でもらってきた。田舎でスローライフ、釣りや畑仕事が好きな父なので暇つぶしで乗るのかと思っていたら、これらを使ってビジネスにしたいらしい。
でも集客の仕方がわからないから、ITやSNSに詳しい私に手伝ってほしいと。
こういう人、本当に疲れる。(2度目)
SNSやITが苦手なら、田舎民らしく、人のコネを使ってみてはどうか。
「カヌーと船を持っているから、時間レンタルできるよ。夏休みの遊びに家族でいかが?」
と会う人会う人におしゃべりついでに言いまくればいいし、
リゾートホテルに営業したっていい。
今すぐはレンタルしてもらえないかもしれないが、100人に言っておけば、相手がいつの日か思い出して電話が来るかもしれない。
しかし、父親はSNSで発信すれば楽に集客できる→そうだ!無料で私(子供)にやらせよう
という思考になるのが腹立たしい。
SNSで集客するには、写真を撮る、文章を書く、ハッシュタグを駆使する、毎日更新する。海遊びが好きな人にDMを送ったり、フォローしたりするなど、やることはたくさんある。
人に会わない分、こまめな更新と配慮のある投稿が必要だ。
0から1の行動をしないのが残念。
0を1にするとはどういうことか?
営業しまくる、人に会って宣伝する、SNSで宣伝する
ということ。
自分で手を動かして、行動するということ。
できないなら人を雇う。オーナーになる。
人を雇ったとて、最終確認をすること、プロジェクトの管理者になることから逃げない。
ビジネスというのは、0から1にすることがめんどくさいし、それをやるからこそお金になる。
金を出すか、手を動かすか。しかない。
営業するのもめんどくさい、友達もいない、SNSはよくわからないからできない。
それらから逃げてばかりだと、ずっと誰かに使われる人生なんだ。
父と母はこのめんどくさいことから逃げてきた。
人がいうことをそのまんま信じて、調べもせず、勉強もせず、確認もせず、話しあわず、割を食ってきた。
私の願いは……。
私に丸投げをせず相談してほしい。これはこういうことで合ってる? とまともな質問をできるレベルまで勉強してほしい。
手を貸したくないわけじゃない。私にも仕事があるから、丸投げされても困る。自分で調べて行動できるようになってほしいだけ。小さな成功体験を積み上げれば、次から上手にやれると思いませんか。
そうやってゲームみたいに経験値を上げていけばいいのに。
一時のめんどうから逃げると老いてもなお、割を食う人生
老後に金が必要だ、どうしよう……。
と老人になってから心配しても遅い。
あなたは40代に何をしてきたの?
と言いたくなる。
自分の頭で考えられないと、自分の頭で考えられる人に安い金で使われて、老後に何も残ってません。こんなに働いてきたのに年金もこれだけ……?
と嘆いても遅い。
私は0から1を生み出せる人になりたい
貧乏でもなんでも受け入れて楽しく生きるさ。
と思えるほど人間は強くない。
人生は死ぬまでどうなるかは分からないけれど、諸先輩がたをみていると、40代、50代でやってきたことが後々の人生を彩っている気がする。
何もやってない人は何も得られてません。
だから私は両親を反面教師に学歴がなくとも、頭脳労働を日々頑張っている。