正社員よりは自由度の高い働き方と、ボーナスありの安定した年収を得られる正社員とでは、比べることがそもそも難しいのですが、アルバイト、派遣、正社員、業務委託とさまざまな雇用形態で働いてきた私だからこそ言える、派遣社員のメリットを紹介します。
派遣社員のメリット・デメリット
1.大手企業に入れる
大手企業に入社するためには、学歴、職歴、平社員面接と役員面接、ポジションによっては社長面接を突破しなければいけません。あとSPIなどの入社試験ですね。学生の頃はまぁ勉強ができる人でも、緊張しぃだと面接やSPIもままなりません。
一度入社しちゃうと後はなかなかクビにもならずに安定した収入を得られるのが日本企業の良さなのですが、誰もが大手企業に入れるわけではないですよね。
そんな時、派遣雇用であれば大手企業には一度の面接だけで入れます。(企業によっては2度あるかも)。
その前に書類審査があり、その後に面接とは言う名の顔合わせをします。よっぽどの事がない限り落とされることはないとは思いますが、落とされた人もいるので、油断はできません。
大手企業は何が魅力かというと、ある程度の試験や面接を突破してきた優秀な(まともな人)と働けるということです。
モラルのある一般常識のある人と働けるので、ストレスを受ける事が少ないです。あと言葉が通じます。
そして、福利厚生も使えます。ウォーターサーバーが使えたり、コーヒーが飲めたい、自販機で飲み物を安く買えたり。大手IT企業だと一人5000円まで飲み代が出たりします。派遣社員も直雇用社員もチームビルディングの一環として、福利厚生として使える企業があります。
これは、大手企業を選ぶメリットでもあります。また、大手企業は綺麗なビルに入っていることもあるので、抜群の環境の中で働けます。
TV撮影でも使用される都心の綺麗なビルで働くと、やはり人に自慢できます。
2 .時給が高い
大手企業の正社員で働いていた時は、薄給でした。もうこれはびっくりするぐらい。
正社員なのに! です。
これは、高卒アルバイトの私がそのまま正社員に切り替わって足元を見られたからかもしれませんが。それとも景気のせい……?
残業の有無などにもよりますが、下手したら派遣社員の方が稼げている場合があります。東京都内の大手IT企業なら時給は最低でも1600円。高い人で1800円〜2000円。専門職なら3000円もあります。
1600円×8時間=12800円。月20日の稼働で256000円です。
これは、派遣社員に入る収入ですが、社会保険を引いた手取りは20万くらいになるので、新卒正社員ぐらいの手取りになるのでは。専門職を極めれば、中小企業の正社員よりも稼げます。
3.無駄な飲み会に参加しなくていい
お酒が苦手な人、愛想笑いをしたくない人、仕事終わりに自分の時間を邪魔されたくない人にとっては最高でしょう。最近は酒を強要する文化も廃れてきて、酒がニガテな人という雰囲気を出していれば、「派遣だしねぇ」と逃げられます。アフター5は自分のために時間を使えるのがいいですね。
4.オフィスワーク系の職種なら、仕事を休みやすい
シフト制じゃないオフィスワーク系なら、子供の急病対応も気兼ねなく休めます。これも社風によるかもしれませんが、シフト系だとその時間に穴を開けられると他の人が超困ります。接客を伴わないオフィスワーク系だと有給も取りやすいですし、風邪で怠くなっても休みやすいです。
主婦のレジ打ちパートだと都内でも時給1000円あれば高い方ですが、派遣で働くと1500円は貰えますよ。しかも座り仕事だし、朝もゆったり9時とか10時だし。PCなんて難しくありません。すぐ慣れます。PCでブログが書けたら、誰でも働けますよ。
5.割り切って仕事に取り組む事ができる
完全なるストレスフリーってわけにはいきませんが、派遣社員の仕事は限られています。社内システムにアクセスできる権限等も限られているし、業務内容もたかがしれています。成果を上げて給与がボーンと上がる仕組みではないものの、余計なプレッシャーもなく、日々を穏やかに過ごせます。
やりがいを求める人には向かないかもしれませんが、仕事は生きていくためのただの手段、ご飯を食べるだけにあるもの。という割り切った考えを持つ人には、無駄な精神の消耗もなく、日々を過ごしていけるでしょう。
仕事で成果を上げて給料を上げていくってめちゃくちゃ消耗しますよ。
それで得られた幸福感なんてたかが知れています。持続力も一瞬で終了です。
それにリソースを割くぐらいなら、好きな人を見つけるために婚活したり、家事とか趣味とかに勤しんだほうが幸福感を得られます。
6.気兼ねなく辞められる
正社員だとちょっと人間関係がこじれたくらいで辞めるわけにはいきません。派遣社員だと、パワハラに合ったり、感じ悪い人がいる職場なら辞めやすいのがいいところです。
こんな無能の下で働きたくない……って誰しも思ったことがあると思うのですが、人間関係で消耗するなんて人生の無駄です。
人生は短い。じぶんを幸せに。
派遣雇用であれば、人間関係が極悪な職場ならすぐ辞められます。
辞める理由も「心身に悪い」でOK。
派遣社員で働くことのデメリット
1.成果が積み上がらない
いつも同じ仕事をしていれば飽きてきます。私の場合は、3年も続けると違うことをしたくなってきます。なぁなぁになり、新しいアイデアもない。退屈すぎて凡ミスを繰り返すようになります。正社員だと、違う仕事を作り出せたり、部署移動ができたりと気分転換ができるのですが、派遣は3年の雇い止めまで業務内容はほぼ変わらないのではないでしょうか。
専門職なら、違う会社へ行ってもそのスキルを発揮できるのかも知れませんが事務だと違う会社に採用された場合時給が下がることもあります。(上がることも)。
社会人として働いているなら、実績に伴ったお給料が欲しいですよね。正社員だと転職の際にアピールポイントを話せるのですが、派遣社員の場合は悪くいうと単調な、誰でもできる作業ばかりなので、積み上がっていってる感覚を得られにくいです。なので、正社員応募したい企業が出てきた際に面接での説得力にいまいち欠ける。
なので、ゆくゆくは正社員で働きたい人は派遣雇用が長くなりすぎるのはデメリットになると思います。
2.無能な正社員と働くと地獄
正社員でたまに派遣社員を小間使いにする人がいます。あと自分より劣っていると勘違いして接してくる人。
びっくりします。超失礼じゃないですか?
派遣で働く人っていろんな事情の人がいます。なのに、大手に働けなかった無能な人扱いはやめて欲しいです。
あるIT企業でこんな事がありました。
IT企業って、入社時にマニュアルを渡されて、後はじぶんでセットアップしてねって会社が多いのですが、私のメンター? の男はグーグルメールの設定まで一生にやろう★と手取り足取り教えようとしてきました。
バカにするんじゃないよww
こちとらITリテラシーはお前よりあるぞ! 10代の女子ならまだしもワシはアラサーだぞ……。
他にも、
「備品室に行ってあれ取ってきて」
と小間使いにする人も。
派遣社員は契約書に業務内容が書かれていますので、それ以外の業務を押し付けられそうになったら、契約違反になります。
雇用形態が違うだけで、正社員様ではありませんので、そこを勘違いしちゃだめだよな〜って人も中にはいます。
3.正社員での転職がだんだん億劫になる
派遣で働くとぬるま湯に浸かっている気分で、気づいたら数年経っていた……となるのは派遣あるある。責任もない、改善提案もしなくていい。割り振られた業務とそつなくこなしていればいいので、超楽です。野心は消え失せ、向上心はどこかに置き忘れ。
正社員で探そうとするも、スーツ着て、面接対策をするのも億劫。「もうこの生き方でいいじゃん」と気付いたら派遣沼にハマっています。
4.ボーナスがない、同世代より稼げない
同世代のアラサーバリキャリは、気がつけばマネージャーに出世。正社員であれば産休も育休も取れて、復帰すればお給料も待遇もいい。と誰かと比べて落ち込むこともあります。6月と12月のボーナス時期には、世間がどこか浮かれた空気でも自分にはボーナスがないので、贅沢もできません。
物欲がないのなら気にすることもないのですが、老後の蓄えはしっかりしておきたいって人もいるのでは。その点だと、同世代よりは生涯年収の点で劣るかも知れないので、少し不安です。
向上心や野心のある人には、成果報酬がない派遣社員は物足りない! と思えるでしょうね。
自分のライフスタイル、理想の生き方に当てはめて考えよう
派遣社員という働き方は、メリットもデメリットもあります。結局、自分がどう生きたいか? で考えて仕事を選ぶべきだと思いますし、死ぬ前までは何を後悔するのかわかりません。女性なら、結婚、出産、妊娠でも状況が変わってきます。後悔のない人生なんてあるのかないのか分かりません。所詮は、企業の調整弁なので、こっちが使い倒してやるぞ! というぐらいの気概でいたいですね。