18歳で東京に出てきてからというものさまざまなバイトをしてきた。田舎から出てきてびっくりしたのは東京はやはり時給が高いこと。仕事の数も半端じゃないくらい多く、選び放題だ。やはり仕事と富の集中は東京にある。
バイト面接や正社員面接をあわせると余裕で30社以上は超えているかと思う。そんな私がやってきたバイトの話をしようかと思う。
- コンビニバイト2年くらい
- 事務系(コールセンター含む)
- 宝くじ売り場で販売
- 居酒屋のクーポン配り
- 100均でレジ、品出し、接客
- 居酒屋ホール
- アパレル店員
- ホステス
- チャットレディ
コンビニバイト
好奇心はあるほう。18歳で上京してからというものよく求人誌を眺めていては楽に稼げるいい仕事はないかと思っていた。一番手っ取り早く仕事に就けるのもあって、自宅から徒歩5分の場所にあるコンビニのバイトをした。
脱サラしたオーナーがフランチャイズでやっている地域密着型のコンビニだった。オープン当初からいる女性(見た目が腰の曲がっているお婆ぁさんだったので以下婆ぁさんと呼ぶ)が強烈で、実質仕切ってるのはこの婆ぁさんだった。ちなみにオーナーとは夫婦でもなんでもない。
婆ぁさんは、私が入ってくるなりジロッと睨んで早口で仕事を教える嫌な奴だった。そして、たばことカフェオレが好きなので、猛烈に口が臭かった。イケメンのお気に入りには優しくするが、男でも仕事ができなくてトロい奴には容赦なく冷たい。そして若い女にはもっと厳しい。9時から17時のフルタイムだ。しかも当時の時給は850円!!!やっす。初日からレジ作業を覚えたり、たばこの種類や何がどこにあるか?など教えてもらってあっという間に夕方になった。
そんなとき、婆ぁさんが「レジのお金が合わない5万円足りない」と言い出した。私は聞こえないフリをした。そんなの知るかよって思ったから。おつりミスで1000円単位ならわかるが、万単位でなくなるはずがないでしょ。そう思ってその日は上がって家に帰った。
後日、婆ぁさんが言っていたが従業員のおばさんの仕業だったらしい。前にもレジのお金を盗んだことがあったらしく、警察にいうといったら白状したらしい。さらに悪質なのは私が初日仕事だったのをいいことに私が盗んだように見せようとしていたこと。マジで最悪だ。でもそいつに前科があったおかげで私はまったく疑われなかったのはよかった。
コンビニバイトは仕事に就けるハードルが低い分、変な奴も働いているということだ。私がびっくりしたのはレジのお金を盗む奴って本当にいるんだ。。。と思ったこと。婆ぁさんにいじめられながらも2年も続いたのは我ながらすごいと思うが、今思えば上京したばかりで知識もなくバカで情弱だったなぁと思う。リゾートバイトなら宿も要らないし、ついでに旅行もできたのに。リゾバ行けばよかったなぁ。もったいないなぁ。
あれから10年以上が経ったが婆ぁさん元気かしら。意地悪な人でもあったけどなぜか情にあついところもあって、お客さんの顔とかよく覚えていてコミュニケーション能力は高くて世間話をしては商品を買わせるのもうまかった。やめる最後の方は一緒にカラオケなんかも行って少しは仲良くなった。婆ぁさんの声カッスカスだった。
宝くじの販売員
駅構内にある小さな箱に人が入っているあの宝くじ売り場だ。といっても最大で3人ぐらい入れたので少し大き目の箱だったと思う。この仕事はなんといっても気楽だ。ジャンボ宝くじなんかのときは100万円とか売上げるので銀行への入金のときは少しドキドキしたけど。それ以外は、ただ椅子に座ってクジを売るだけだ。それ以外は本を読んだり、携帯をいじったりおやつを食べながら過ごしていた。お昼休憩なんか2時間もとっていた。そして隣の売店のおばさんとたまにおしゃべりをしたりもした。
毎日買いに来る常連さんなんかもいたが特に愛想もなく淡々と接客した。週一で来る人になぜか私のことを気に入ってくれた顔がギラギラしたおじさんがいて、そいつは毎週なにかしらおやつを持ってきてくれた。コージーコーナーのケーキを6個とか。食えん!もうお腹いっぱいだからーっといったら今度はいちごになった。なんか恐縮すぎるのと顔がギラギラしていたこともあって、笑顔が怖かった。だってどんな仕事しているかわからなかったから。今ではいいぐあいにあしらえるんだけどな。若いときは怖かったのよ。人のやさしさとか下心が。
今度は、新人のおばさんが入ってきた。私とシフトに入りながら店をまわしていく。初めは仲良くやっていたが、私がシフトを減らすと険悪な雰囲気になってきた。会社側も了承済みだ。そのころ私は事務系の仕事にシフトし、日曜は服飾学校へいってどうにか手に職をつけたいと思っていた。宝くじのバイトなんて20代の子はまずやっていない。ほぼ50歳を過ぎたおばさんばかりだ。好奇心からスタートした宝くじのバイトだけど、若い子がいつまでもやってるわけにはいかないでしょう。
突然、おばさんの怒りメールが届いた。要は、あんただけ日曜休んでずるい!ということだ。そんなの会社側も了承済みだしという私の意見と押し問答になった。おばさんはヒステリックになっていて、あぁもう辞め時だなと思った。ここで問題なのは自分たちだけで解決しようと思ったことだろう。シフトの問題は会社が解決することだし、我々はバイトなんだもの。無断欠勤をしたわけでもない。むしろ1年半の間、インフルエンザか高熱が出た日ぐらいしか休んでいない気がする。そんな日はきちんと社員がきて対応していた。
宝くじのバイトは時給は安いけど一人で気楽にやりたい人にはすごくいいバイト。今だったらブログ書きながら販売員やるのもいいな。でもおばさんがいる職場は何かと地雷が多い。
銀座のホステス
何と言っても水商売はお金がいい。ママや他のオネエさんについてお酒を飲んだりするいわゆる、ヘルプなら1時間3000円の時給制だ。売上をもたない歩合じゃないから、ヒマでもちゃんとお金が支払われる。しかし、銀座はここ数年不景気だ。アルバイトの子でもすぐにクビを切られたり、出勤日数を減らされたりするすごくシビアな世界だ。また、お姉さんやママに気に入られないと仕事はやりづらい。いいお客さんにつくとお土産をもらえたり(同伴のお寿司とか)。お姉さんの誕生日なんかだとピンドンやシャンパンもどんどん出るから酒好きにはたまらない。
酒飲んで時給3000円なんて最高だ。4時間やれば12000円。終電過ぎても働けばタクシー代まで出る。12000円というと派遣OLの8時間分の日給だ。バカバカしくてやってられない。
水商売女は楽して金稼いで体売ってというイメージがあるかもしれないが、長年やってる人を見るとまさしく接客業のプロ。目がいろんなところについてるんじゃないかってくらいみてるし。記憶力がはんぱない。オーナーママなんて何百人ものお客さん、そのまたお客さんの顔と名前、職業なんか当たり前に記憶している。さらに女の子のケアまでするのだから、人が好きじゃないとやってられないと思う。
どうせ体でも差し出してるんでしょう。と思うが、いい女なら知ってると思うがそうそう男にはやらせないでしょう?どうしてもっていうなら。っていうスタンスでしょう?簡単にやらせるとすぐに飽きられるなんてそんなのとっくの昔に知ってる。モテる女なら知ってる。
でも、私ならいい男だと寝る。いや、金払うからヤラせてくれ!
違うか。
銀座で金つかえるほど金もってる=収入が高い=仕事ができるんだよ。仕事ができる男ってめちゃくちゃ魅力的でまたモテるんだよなぁ。
だけど私には絶対に生きられない世界だ。やっぱり夜の世界はアンダーグラウンド。女としての幸せを考えたとき、夜の銀座の蝶になるよりも銀座で豪遊する男の嫁になりたいものだ。
水商売は経験してみるのもアリ、もしくはいくら貯めたらやめる。など割り切ってやるのがいいのかも。
チャットレディ
これは完全に好奇心だった。新宿のとある雑居ビルにある個室で顔出しのチャットをして、電話やメールがかかってくると対応するチャットレディのアルバイト。もちろんエロもありだが、私は絶対に脱がなかったし脱がないで楽に稼げるのか試してみたかった。しかし、そうは問屋が卸さない。無料通話内ではすぐにかかってくるが、有料になると切れてしまう。会話をつなげるのもまた難しい。エロといっても局部を露出してしまうのはNG。監視されているので、すぐにBANされる。
なかでも印象に残っているのは、戸建に住んでいるおっさんでナプキンつけてたらそれ見せて。っていってた奴だ。というか自分で血の付いたナプキンを私に見せてきた。そして臭いを嗅いでいた。怖いとか通りこして笑えた。話し方もなんだか明るかったんだよ。世の中にはいろんな性癖を持った人がいるもんだ。
また、おっぱいみせて〜は定番だ。でもおっぱいみせて時給1000円にもならないとかクソすぎる。見せるわけねーだろ。
結局チャットレディの仕事はまったく金にならず1日で終了した。二度とやらない。
さいごに
気づけば小学生の新聞配達の仕事から始まり、私には仕事をしていない時期がない。これこそハイパーノマドフリーターだ。食っていくために若いうちは理不尽なことにも耐えてお金を稼いできたが、今はもうダメだ。知恵と経験がついてきたし何か言われたら論破できるし、しかるべきところに告げ口することだってできる。今コンビニなんかでバイトしたらDQNな客相手にケンカしてしまいそうだ。