ルーブル美術館展やオルセー美術館展など、多くの展覧会が開催される東京。ヨーロッパの画家をはじめ、国内のアーティストの展覧会も多く国内外に遠出しなくとも気楽にホンモノを見られるのがいいところです。
私はモネやルノアールなどの印象派や伊藤若冲、葛飾北斎、川瀬巴水が好きなんですが、純粋に彼らの作品が好きで専門的な技巧とかウンチクなどは全く知りません。
絵を通して自分なりのその時代の考察(妄想)を楽しんだりしてその物語の中に自分を置いてくるのが好きです。
読書しているような感覚と似ています。
あと、美術館の雰囲気っていいですよね。静かに作品を楽しむ人がいて、雑音もなく、無駄なものがない空間に身を置いていると気分転換になります。
そんな美術館の空間もアートも好きな私が、徳島県鳴門市にある、「大塚国際美術館」に行ってきました。
ここがすごいよ「大塚国際美術館」
- 1000点以上の作品があり見応え抜群
- 本物と同じサイズ
- 壁紙とか建築も素敵
- 絵の解説が面白い、ためになる
- 館長さんの解説が面白い
- 写真撮り放題
- 全部が偽物の絵のため、警備員がいない
- 敷地が広すぎて一日使っても間に合わない
- トイレが至るところにありすぐにいける
- 徳島名産大野のりが空港より40円安い
など。
私は前日に近くの「シーサイドホテル鯛丸海月」に泊まって、朝イチの開館を少しすぎてから入館しましたが、空いてたのも良かったです。
特に印象的だったポイントをご紹介します。
4kmに及ぶ広さの館内
まず、「鳴門海月別亭 シーサイドホテル鯛丸海月」を10時少し前にチェックアウトして徒歩7分ほどかけて「大塚国際美術館」に到着。
朝9時からオープンなので、すでに観光バスが停まっていました。エントランスの世界中の国旗がまるでサミット開催地のようですが、これがデフォルトです。
私は美術館の建築物を見るのも好きです。ごみ一つ落ちていないし、デザイン性のある建物がクール。
外には券売機もありますが券売機だと領収書が出ないので、窓口でチケット購入することに。現金でもいいなら近くのホテルで取り扱っている場合があるので、宿泊したホテルでお尋ねしてみるのもおすすめ。
私は平日の10時頃に行ったので窓口も空いていました。
そして、入口のエスカレーターが圧巻の長さ。つい動画を撮りたくなりますが、こういうのは自分が実際に来てみて感動するだけで動画では伝わりづらいんですよね。
館内は4kmにも及ぶ面積なので、歩きやすい靴がおすすめです。静けさを楽しむためにもヒール音がならない靴がいいですよ。
この空間のデカさも楽しみの一つです。
建物の造りが凝っていて建築好きも楽しめる
徳島空港から直通バスで約40分でアクセスできる「大塚国際美術館」。近くには「うずしお汽船」や「徳島県立渦の道」があるくらいで、高い建物も、エンタメも娯楽もありません。
島根の「足立美術館」と同様にこんな辺鄙な場所に…と思える場所にありますが、それがまた良い。
地下5階・地上3階建てですが、その佇まいや館内のゾーンによって印象が違う内装もまた魅力です。
全部が偽物なので警備員がいない。視線を気にせず鑑賞できる
これは世界に6枚あると言われるゴッホのヒマワリ。全て完コピしています。それぞれ色合いも構成も違っています。
額縁も絵に合わせてセットされているので、ここにもこだわりを感じます。イエローカラーが映えるように壁紙をネイビーにしていたり、床のデザイン、天井の高さなど、空間をデザインしているのも私がこの美術館を好きな理由の一つです。
何だか、誰かの私邸にお邪魔しているような、海外の美術館にいるような気がしてすごくワクワクします。
絵を見ている時は俗世を忘れられるのがまた楽しいです。
絵画の説明も一つ一つ丁寧で見応え十分
さらに絵画の説明も丁寧でこれを全て読んでいたらあっという間に閉館時間になってしまいます。なので、事前に見たいものをリストアップ→ロビーで地図をゲットする→一度サラッと見てまた見たいものに戻る
というふうに私は周りました。
途中何回か館内の行き方を迷いました。スマホのGPS機能を使ってアプリ等でもっとわかりやすくしてくれたらいいなぁと思いますが。
偽物とはいえシスティーナ礼拝堂は見応え満点
米津玄師が紅白歌合戦でLemonを歌った場所がこの「システィーナ礼拝堂」です。天井画と正面画が圧巻ですよね。
大塚国際美術館の絵は名画をデジタルカラーで解析して、陶板に焼き付けるという手法を用いているんですが、この天井のカーブの部分も見事に写していてすごいなぁと思いました。
自宅で再現したらいくらかかるだろう……。
ガイドさんの説明が楽しい
システィーナホールでのガイドさんの説明がすごくわかりやすくて、楽しかったです。入口でガイド時間のスケジュールが表示されているので、先に把握しておくといいですよ。
時間になったらワラワラ人が集まってくるので、一番前で聴きたかったら早めに場所とりしておきましょう。
教皇の命を受けてミケランジェロはわずか4年で描いたらしいですが、教皇にむかついたので、しれっと奴隷のところに教皇に似た人を描いていたりとか 笑。
人間らしいミケランジェロのエピソードも面白い。
すごく声が素敵なガイドさん。最後まで聴きたかったのですが、バスの時間のため残念ですが退散。
至る所にトイレ、休憩スポットあり
4kmにも及ぶ館内ですが、トイレの数もたっぷりありました。こまめにトイレ休憩を挟むことでリフレッシュになって、飽きずに楽しめるのがいいなぁと。
日本一高い3000円超の入館料
入館料は全国の中でもお高めの3000円。行く前は高いなぁと思っていましたが、偽物とは言えサイズも見せ方にもこだわり、本物ならどこどこの国の美術館で見れますよ。
など絵画のキュレーション会場のようなところなので、見応えも知識の習得にもピッタリ。この広さじゃお掃除するのも大変だし、人を雇わないとこの綺麗さも維持できませんよね。と納得できます。
このように照明をグッと落として絵を浮かび上がらせているのも素敵です。時間があればぼーっと椅子に座って眺めていたいです。
カフェでスイーツ・お茶休憩もできますよ
現在は「カフェ・ド・ジヴェルニー 」の営業のみ。ケーキやドリンクでカフェタイムを過ごしたり、カレーやホットドッグのような軽食もあった気がするので、お腹を満たすのも。
窓からは「モネの大睡蓮」も見えます。
ミュージアムショップでお土産を購入!大野海苔が空港より安い!
名画にちなんだお菓子や雑貨をはじめ、徳島の名産品も販売しています。私はミュージアムショップのお土産はあまり興味がないのですが、大野海苔が大好きなので、配る用と自分用に購入しました。美術館で海苔大量に買うやつはいますか……。
自宅近くにあれば年パス買ってる
本物を見たことがある人ならすぐに「あ〜偽物〜〜っ」と気づくレベルのものですが、私は行って良かった「大塚国際美術館」。近くに住んでいたら年パスを買っているところです。
と言っても年パスは販売していないのですね。
さらに開館時間が9:00〜17:00(チケット販売は16:00)とかなり早いので、遠方からくる場合は1〜2泊しないとキツそうです。
バスでアクセスする場合は、先に美術館前のバスの時刻を確認しておいた方がおすすめです。