FP(ファイナンシャルプランナー)とは?
ファイナンシャルプランナー(FP)は、お金に関する幅広い知識をもとに、個人や家庭、企業のライフプラン設計や資産管理のサポートを行う専門家です。
相談内容は、家計の見直し、保険の見直し、住宅ローン、資産運用、老後資金、相続対策など多岐にわたります。FPは国家資格である「FP技能士(1〜3級)」と民間資格の「AFP・CFP」があり、実務経験や知識レベルに応じて段階的にステップアップできます。
資格を取得することで、金融・保険・不動産業界でのキャリアアップにつながるほか、独立して相談業務や講師業を行うことも可能です。
近年では副業や在宅ワークとしても人気があり、家計相談やマネーコラム執筆などの活動も広がっています。人生100年時代を迎え、FPの専門性はますます注目されています。
✅ ファイナンシャルプランナーの主な仕事
家計の見直し・生活設計の支援
- 支出のバランスチェック
- 貯蓄・支出の最適化アドバイス
保険の見直し
- 生命保険・医療保険などの必要保障額の算定
- 過剰保障や不足部分の見直し提案
資産運用の相談
- 投資信託・株式・NISA・iDeCoなどの活用アドバイス
- リスク許容度に応じた運用設計
住宅ローン・不動産関連
- ローンの借入計画や返済シミュレーション
- マイホーム購入タイミングのアドバイス
教育・老後資金の計画
- 学費の積立プラン
- 年金+資産運用による老後資金の準備
相続・贈与対策
- 遺産分割・納税資金の準備
- 節税につながる資産移転プランの提案
✅ ファイナンシャルプランナーを取得するメリット
自分の人生設計に活かせる
- 家計管理・保険・投資・年金・住宅ローンなど、お金に関する知識が身につく
- ライフイベントごとに必要な資金計画が立てられ、将来の不安が軽減される
転職・就職に有利
- 金融・保険・不動産・証券・税理士事務所など、多くの業界で評価される
- 接客業や営業職でも「相談できる人」として信頼を得やすい資格
副業・在宅ワークにも活かせる
- 家計相談、セミナー講師、マネーライターなど副業の幅が広がる
- ネットで集客してオンライン相談も可能で、柔軟な働き方ができる
独立・開業も可能(上位資格取得後)
- AFPやCFP、または税理士・社労士などと組み合わせて独立開業が可能
- 顧客の人生をサポートする“お金の専門家”として活躍できる
生涯役立つ知識が手に入る
- 日常生活や老後、子どもの教育資金など、一生使える「お金の教養」が学べる
- 無駄な出費や保険などの見直しができ、経済的メリットも大
✅ 働き方のイメージ
🔹 金融機関で働く(銀行・証券会社など)
- 顧客の資産運用、投資信託、NISA・iDeCoなどのアドバイス
- 年金・保険・住宅ローン相談など幅広いライフプラン設計サポート
👉「お客様の信頼を得る武器」としてFP資格が活きる
🔹 保険会社・保険代理店で働く
- ライフプランをもとに適切な保険商品の提案
- 過剰保障を防ぎ、必要な補償を設計できる専門性が評価される
👉 営業職でも「売り込み」ではなく「相談できる存在」に
🔹 不動産業界・住宅関連企業で働く
- 住宅ローン相談、マイホーム購入後の家計管理アドバイスなど
👉 長期の資金計画を踏まえた信頼性の高い営業・サポートが可能
🔹 一般企業の福利厚生・人事部門で活かす
- 社員向けマネーセミナーの企画・運営
- 社内制度(退職金・企業型DCなど)の設計にも携わる
👉 社員の「人生設計支援」ができる人材として活躍
🔹 独立・副業・フリーランスとして働く
- 家計相談や資産運用アドバイスを個人向けに提供
- セミナー講師、書籍執筆、マネー系YouTuberなども可能
👉 上級資格(AFP・CFP)を取れば、さらに専門性が広がる
✅ 主な就職先の企業例
業界 | 具体的な企業例 |
---|---|
銀行・信託銀行 | 三井住友銀行、みずほ銀行、野村信託銀行など |
証券会社 | 野村證券、大和証券、楽天証券など |
保険会社 | 日本生命、明治安田生命、アフラック、SOMPOひまわりなど |
不動産関連 | 住友不動産、積水ハウス、三井不動産リアルティなど |
FP事務所・独立系 | 個人FP事務所、コンサルティングファーム など |
✅ ファイナンシャルプランナーに向いている人の特徴
人の話を親身に聞ける人
- FPは相談業務が中心。顧客の家計、夢、悩みなどにしっかり耳を傾けられる人は信頼されやすいです。
- コミュニケーション力がある人、聞き上手な人は特に向いています。
数字や計算に抵抗がない人
- 資産運用、保険設計、住宅ローンなど、数字の扱いは日常的。
- 複雑な計算は不要ですが、数字を整理・比較して考えるのが苦でない人に適しています。
コツコツ学び続けられる人
- 税制や年金制度、金融商品は常に変わるため、継続的な学習が欠かせません。
- 法改正や新しい制度を「学ぶのが楽しい」と感じられる人は有利です。
誠実で責任感のある人
- 顧客の大切なお金や将来を預かる仕事。正確さや倫理観がとても重要です。
- 信頼を築ける人柄が評価される業界です。
人の役に立ちたいという気持ちがある人
- FPは「ありがとう」と言われることの多い職業。
- 誰かの人生にプラスの影響を与えたい、という思いを持つ人には特に向いています。
✅ こんなタイプも活躍中!
タイプ | 活かせる場面 |
---|---|
主婦 | 家計相談・教育資金などの実体験が活かせる |
理系思考 | ロジカルに資産設計できる |
元営業職 | 信頼構築・提案力が強みになる |
教えるのが得意 | 講師・セミナー・執筆でも活躍可能 |
✅ 勤務先別の想定年収
ファイナンシャルプランナー(FP)取得後の年収は、勤務先・職種・保有資格のレベル(2級・1級・AFP・CFPなど)によって大きく異なります。
働き方・勤務先 | 年収の目安 | 補足 |
---|---|---|
銀行・証券会社のFP職 | 400〜700万円 | 投資商品や保険などの販売を担当。成果報酬制の場合もあり。 |
保険会社・保険代理店 | 300〜800万円 | 提案スキルによって差が大きい。歩合給も多い。 |
不動産会社勤務 | 350〜600万円 | 住宅ローンや相続対策などの相談業務が中心。 |
FP事務所勤務(アシスタント) | 250〜400万円 | 実務経験を積みながらスキルアップ。 |
独立・開業FP | 100万〜1,000万円以上 | 相談料・講演・執筆などで収入を得る。顧客数・知名度により大きく差が出る。 |
CFP(上級資格)保有者 | 600〜1,000万円以上 | 高額相談・企業顧問契約などで高収入も可能。 |
✅ 年収アップのポイント
- 実務経験を積むこと:特に2級FP技能士以上になると信用度が高まり、業務の幅が広がります。
- AFP・CFPの取得:特にCFPは世界標準の資格で、高単価の仕事を得やすくなります。
- 独立・副業の活用:セミナー講師やYouTube・SNSでの情報発信により、副収入を得る人も増えています。
✅ FP資格取得までのステップ
ファイナンシャルプランナー(FP)資格は、「国家資格のFP技能士(1〜3級)」と「民間資格のAFP・CFP」に分かれており、目的やレベルに応じて取得ルートが異なります。
🔰【STEP 1】3級FP技能士(国家資格)
- 対象者:FP初心者・学生・主婦・新入社員など
- 受験資格:誰でも受験可能(実務経験不要)
- 試験内容:学科(マーク式)+実技(記述式)
- 実技科目の例:個人資産相談業務など
- 合格率:60〜80%程度(比較的やさしい)
👉 最初の入門資格として最適です。
✅【STEP 2】2級FP技能士(国家資格)/AFP(民間資格)
2級FP技能士
- 受験資格:
- 3級合格者
- 実務経験2年以上
- AFP認定研修修了者 など
- 試験内容:学科(マーク式)+実技(記述式)
- 合格率:30〜50%前後(やや難易度あり)
👉 企業での実務・転職で評価される実践的な資格です。
AFP(日本FP協会認定)
- 取得方法:
- 日本FP協会認定の「AFP認定研修」を受講(通信・通学あり)
- 2級FP技能士に合格
- 日本FP協会に登録しAFP認定を受ける
👉 FPとして独立・副業を視野に入れるなら、取得をおすすめ。
💼【STEP 3】CFP(上級民間資格)※国際資格相当
- 対象者:実務経験者・専門性を深めたい人
- 受験資格:AFP認定者であること
- 試験内容:全6課目(ライフプラン・タックス・リスク管理など)
- 特徴:
- 難易度は高め
- 国内トップレベルのFP資格
- 一部の大学・大学院でも学習可能
👉 独立・高単価の顧問契約など、ハイレベルな活動が可能に。
✅ おすすめルート
レベル | ステップ | 難易度 | 活用場面 |
---|---|---|---|
初級 | 3級FP技能士 | ★☆☆ | 基礎知識・家計管理 |
中級 | 2級FP技能士+AFP | ★★☆ | 実務・副業・転職 |
上級 | CFP | ★★★ | 独立開業・企業顧問 |
✨ まとめ
ファイナンシャルプランナー(FP)の魅力は、人生に欠かせない「お金」の知識を深め、自分と他人の生活を豊かにできる点にあります。
FPは家計、保険、住宅ローン、投資、年金、相続など幅広い分野に精通し、ライフステージに応じた最適なプランを提案できる専門家です。
資格を取得することで、金融・保険・不動産業界などでキャリアアップが望めるほか、副業や独立も視野に入ります。
また、相談業務やセミナー講師、執筆活動など働き方の選択肢が多く、年齢やライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。さらに、取得した知識は自身の家計管理や資産形成にも直結し、実生活に強く活かせるのも大きな魅力です。