高卒で年収アップも可能!不動産業界で役立つ国家資格「宅地建物取引士(宅建)

宅地建物取引士とは?

以前は宅地建物取引主任者と呼ばれていた「宅地建物取引士」通称宅建(たっけん)」は、不動産取引において、重要事項の説明や契約書の交付などを行う専門家です。

不動産会社には、5人に1人以上の割合で宅建士を配置する義務があるため、就職・転職で強い武器になります。

人間が死ぬまで関わる衣食住の中でも、「住」の部分は、生きていく上で除外することはできません。

特に不動産業界は、就職や転職の流動も活発で需要が高いため、求人も豊富にあります。さらに高卒者でも比較的参入しやすい業界なので、未経験者でも宅建の資格を取得しておくと、面接時に強いアピール材料になるでしょう。

学歴に自信がなくて不安……と思う人ほど、資格を取得しておけば不動産会社で働く際にはキャリアアップの大きな武器となります。

一度取得すれば、一生にわたって使える資格

✅ 宅建は「国家資格」=有効期限なし

  • 宅建試験に一度合格すれば、その合格実績は一生有効です。
  • ただし、「宅地建物取引士として名乗る・業務を行う」には登録や更新手続きが必要です。

🧾 実務に必要な手続き

1.登録(宅建士証の交付)

試験合格後に以下が必要です:

  • 登録申請(都道府県に申請)
  • 実務経験2年以上または登録実務講習の受講・修了
  • →これにより「宅地建物取引士証(顔写真付き)」が交付されます。

2.宅建士証の有効期限と更新(5年ごと)

  • 宅建士証は5年ごとに更新が必要です。
  • 更新時には、「法定講習(1日)」を受ける必要があります。
  • 講習は各都道府県の指定機関で受講できます。

🔁 更新をしないと、宅建士証は失効しますが、資格そのもの(試験合格)は消えません。

宅建士を取得した後の働き方

1.不動産会社での勤務(もっとも一般的)

主な職種:

  • 賃貸仲介営業
  • 売買仲介営業
  • 不動産管理(賃貸管理・建物管理)
  • 契約事務・重要事項説明担当

宅建士の活用ポイント:

  • 不動産取引で「重要事項の説明」や「契約書への記名・押印」ができるのは宅建士だけ(独占業務)
  • 宅建士がいないと契約を結べないため、企業側でも非常に重宝されます
  • 資格手当(月1〜3万円)が支給される会社も多くあります

👔 2.営業や事務職としての活用

  • 「宅建士資格を持つ事務員」は、契約書作成や法律対応に強いため、企業の法務・総務でも活躍できます
  • 顧客に法的な説明ができることで、営業でも説得力や信頼性が向上します

🧑‍⚖️ 3.独立開業・副業としての活用

  • 宅建士の実務経験を積んだ後、不動産事務所を開業(宅建業者登録)することも可能です
  • 近年は、不動産投資や空き家活用ビジネスに個人で参入する人も増加中
  • 副業として物件仲介や契約サポートを行うケースもあります

🏛 4.公共団体・金融機関などでの活躍

  • 住宅ローン・不動産担保に関わる金融機関(銀行・信用金庫)で評価されます
  • 地方自治体やUR、公営住宅関連業務でも宅建士資格が求められることがあります

💰 宅建士の想定年収(職種別)

職種・働き方想定年収特徴
賃貸仲介営業350〜500万円インセンティブ(歩合給)あり。若手も高収入可。
売買仲介営業400〜700万円高単価の取引で歩合が高く、実力次第で年収1,000万超も
事務・契約担当300〜450万円安定した働き方。資格手当(1万〜3万円/月)がつく場合あり
管理・資産運用(PM)400〜600万円宅建が活かせるが、経験も求められるポジション
独立開業実力次第(300〜1,000万円以上)開業費用はかかるが、自由度・収入ともに大きい

🏡 パート主婦に宅建士が向いている理由

不動産業と聞くと土日が忙しく、水曜は定休のイメージがありますが、パートや時短勤務、時給で働く短時間勤務の求人もあります。

  • 平日のみ不動産事務
  • 法律事務所でのパート勤務
  • 不動産の審査業務
  • 土地帰省の調査

など、特に首都圏では幅広い求人があります。資格があればオフィスワークの中でも高い時給で働くことができます。

✅ 1. 就職先が多い(不動産業界)

  • 不動産会社では契約事務や重要事項説明など、短時間勤務でもできる業務があり、宅建士は歓迎されます。
  • 特に人手不足の中小不動産会社では、「宅建持ちのパートさん」はとても貴重な存在です。

✅ 2. 資格手当がつく場合も

  • 正社員でなくても、資格手当(数千円〜1万円)を支給している会社もあります。
  • パートでも、他の事務職より時給が高く設定されるケースも。

✅ 3. 働く時間・場所を選びやすい

  • 勤務時間や出勤日を相談できる求人も多く、子育て中の方でも調整しやすいのが魅力です。
  • オンラインでの重要事項説明(IT重説)対応を導入する会社も増えており、一部在宅対応も可能になっています。

💼 想定されるパート業務内容

業務内容説明
重要事項説明宅建士の独占業務。宅建証の登録が必要
契約書作成補助契約関係の書類作成・チェック
顧客対応電話・来客応対、物件紹介の補助など
書類管理登記簿謄本の取得や資料ファイリングなど

📊 想定される時給・待遇(地域差あり)

項目相場
時給約1,200〜1,800円(資格なしの事務より高め)
資格手当月3,000〜10,000円程度つく場合も
勤務時間週3〜5日/1日4〜6時間など相談可

宅建士の受験方法

📝 宅建士の受験方法【完全ガイド】

1.受験資格

年齢・学歴・職歴など一切不問!
誰でも受験可能です(主婦・学生・社会人などすべてOK)。


2.試験日

毎年10月の第3日曜日
(例:2025年は10月19日予定)


3.申込方法

【インターネット申込】または【郵送申込】が選べます(どちらか一つ)。

方式申込時期(目安)
インターネット申込7月上旬〜中旬
郵送申込7月上旬〜中旬(数日早く締切)

👉 詳細は:宅建試験の公式サイト https://www.retio.or.jp/


4.受験料

8,200円(2025年時点)
※支払いはクレジットカード、コンビニ、ATMなどから選べます。


5.受験当日について

  • 持ち物:受験票・筆記用具・写真付き本人確認書類(免許証など)
  • 試験時間:13時〜15時(2時間)
  • 試験形式:四肢択一・マークシート方式/全50問

6.合格発表

  • 合格発表は試験の約1か月後(11月下旬)
  • インターネット・郵送で確認可能
  • 合格者には「合格証書」が届きます(登録手続きへ進む)

✅ 注意ポイント

  • 申込受付期間を過ぎると受験できないため、毎年7月の申込開始を忘れずにチェック!
  • 顔写真(3.0×2.4cm)が必要になるため、早めに準備しておくと安心です。

🧠 宅建士 × 不動産業界に向いている人の特徴

✅ 1. 人と話すことが好きな人

  • 不動産業は「人との信頼関係」が大切。
  • 賃貸・売買の営業では、お客様のニーズを聞き出すコミュニケーション力が活きます。

✅ 2.正確な事務処理ができる人

  • 宅建士は契約や法律に関わる仕事をするため、ミスのない丁寧さが求められます。
  • 書類の確認・重要事項説明など、慎重さが活きる仕事です。

✅ 3.成果を出すことにやりがいを感じる人

  • 売買仲介などでは成果報酬(インセンティブ)で年収アップも可能。
  • 自分の頑張りが「収入」「評価」に直結する環境を好む人にピッタリです。

✅ 4.フットワークが軽い人・行動力がある人

  • 現地調査・物件案内・お客様訪問など、動きのある仕事が多いです。
  • アクティブに動くことが苦にならない人が活躍しやすいです。

✅ 5.人の暮らしや人生に興味がある人

  • 住宅は「人生の大きな買い物」。お客様の人生設計に関わるやりがいのある仕事です。
  • 親身になって対応できる人は、リピーターや紹介につながりやすいです。

🌟 補足:こんなタイプの人も活躍中

  • 「話すのが得意ではないけど、契約事務などコツコツ作業が好き」→不動産事務で活躍!
  • 「子育ての合間に働きたい」→宅建士資格でパートでも高時給!
  • 「将来は独立したい」→宅建士は開業にも有利!